傾聴ボランティアの上手な始め方(施設編)

傾聴ボランティアの上手な始め方(施設編)

町田ボランティアセンターで紹介していただいた施設に実際にインタビューをしに行ってきました。

株式会社AT ケアプラン相談センター町田根岸 管理者 川原正路 様

 

一般社団法人 日本心理療法協会 代表理事 椎名雄一

1.メディケアコート 町田根岸様

町田市根岸にあるメディケアコート 町田根岸にインタビューに行ってきました。管理者の川原様が大変丁寧に対応してくださいました。最近、傾聴ボランティアをお願いしたばかりということで、傾聴ボランティアについて詳しく聞いてきました。予想をはるかに上回って、傾聴ボランティアのニーズがあることに驚きました。

 

2.傾聴ボランティアを頼んだ理由

椎名
傾聴ボランティアを頼もうと思ったきっかけを教えてください。

川原様
「傾聴」ってとても難しいことだと思うんです。だからそれをボランティアで やってくださる方は少なく、数ヶ月待ちなんだろうと思っていました。敷居が 高いという印象ですね。

ある時、「さみしい」「死にたい」と落ち込んでしまっている 80 代の女性の利用 者さんと関わる中で「これは傾聴が必要かもしれない」と思い立ちました。

専門職の人は専 門的な関わりをするのが役割なので、どうしてもじっくり話を聞いてあげるこ とができません。でも、その方の息子さんは忙しいようですし、誰かが話し相 手になってくれればという思いが傾聴ボランティアを頼もうと思ったきっかけ です。

 

 

3.傾聴ボランティアを依頼してみて

椎名
傾聴ボランティアを頼んでみてどうでしたか?

川原様
初めて、傾聴ボランティアの依頼をさせていただいたので、申込書に何を書い たら良いか?どうやってお願いしたら良いか?わからないことがたくさんあり ました。

そんな心配とは裏腹に傾聴ボランティアの方は一生懸命にその方と向 き合って、話を聞いてくださりました。80 代の女性は昔、看護師をしていたの で、そんな武勇伝みたいな話ができて本当に楽しそうでした。

「80 代になってや っと友達ができました」

とその方が嬉しそうに語ってくださった時に傾聴ボラ ンティアのすごさに感動しました。

人にとって自分の話を聞いてもらうって本 当に大事なことなんだなと思いました。普段の流れでは「さみしい」という人 にはデイサービスを進めたりするのですがそこで自分の昔の話をすることはな かなかできません。大勢の中で楽しく過ごすのも大事ですが、自分自身のこと に集中してもらう時間は本当に大事なことだと思います。

 

4.依頼したい人のタイプは?

椎名
どんな人に傾聴ボランティアをお願いしたいですか?

川原様
資格とか技術というよりはいろいろな人に傾聴ボランティアをしてほしいですね。

年齢が上のボランティアさんとはディスコの話、昔やっていた仕事の武勇 伝などを話したいですし、若い子に「ポケモンGOを教えて」という方もいます。

若い世代に何が流行っているのかにも興味があるので 20 代できれば 10 代 の人にも遊びに来てほしいと思います。男性のボランティアさんに話したい話。 女性のボランティアさんに話したい話は違いますし、昔ゆかりがあった地域の 話などで盛り上がることもあります。

話し相手がいないさみしさは多くの方に 共通する悩みだと思います。

私は以前、高齢者のオムツを自宅に届ける仕事をしていましたが、その方が亡 くなった時に押入れから大量のオムツが出てきたんです。未使用の。つまり、 オムツが必要ではないのに話し相手を求めてオムツを注文していたんです。

同じような理由で必要もない牛乳や新聞を頼む方もいらっしゃいます。だからこそ「こういう資格がないとダメだ」などと言わず、たくさんの人に関わって「さ みしさ」が少しでも減るような社会になったら良いなと思います。

 

5.傾聴ボランティアが始まるまで

椎名
実際にどんな流れで傾聴ボランティアの方が活動し始めるのですか?

川原様
ボランティアセンターの方(前述の舘川さん)が傾聴ボランティアを希望され る方と共にいらして紹介してくださいました。私も傾聴をお願いしたい利用者 さんに同席してもらってしばらく 4 人でお話をしました。

資格がどうとか審査 がどうかというのではなく、ただお話をしているうちに利用者さんと傾聴ボラ ンティアさんがお話を始めたのでお任せするという流れで傾聴ボランティアが 始まりました。

2 回目からは傾聴ボランティアさんがいらしたら、利用者さんをお呼びして傾聴 をお願いしました。11 時からお昼ご飯までの 1 時間、1 ヶ月に 2 回のペースで お願いしています。

利用者さんは「毎日来てくれるの?」と楽しそうにしてい ますし、私たちも「可能なら毎日でも」と思いますが、ボランティアというこ ともあり、なかなかたくさん来てくださいと言えません。もし、これから傾聴 ボランティアを始める方は施設側から「たくさんお願いします」とは言いにく いので、回数を増やしたい時にはどんどん伝えていただくと良いと思います。

 

6.傾聴したい人に一言

椎名
傾聴ボランティアをしたいと考えている方に一言お願いします

川原様
私たちは傾聴ボランティアが敷居の高いものだと思っていました。そして、傾聴ボランティアさんはボランティアが敷居が高いと思っておられる方もいると聞いて驚きました。誠実に人と向き合ってくださる方なら、施設でさみしい思 いをされている方、ひとりぐらしで会話をする相手がいない方などの話し相手 として活躍の場はたくさんあると思っています。傾聴してほしい人と傾聴した い人が繋がるようになったら素晴らしいと思います。

 

1件のコメント

  1. やっぱり、施設側とボランティア側、双方に敷居が高いというような誤解があるんですね。
    この記事が互いを知るきっかけになると良いですね。

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