ボランティアへのクレームの背景にあるものは?

ボランティアへのクレームの背景にあるものは?

人のために何かをしたいと思ってボランティア活動をしていても、感謝の言葉ではなくクレームが返ってくるという事が良くあるそうです。

被災地にボランティアに行くにあたって、現地での食べ物や飲み水、寝る場所の確保は、ボランティアをする側が用意する必要があります。ただでさえ大変な状況下にある被災地で、貴重な資源をボランティアに来た人が奪ってしまっては本末転倒です。

このように、ボランティアをする側に明らかなミスがあれば、クレームが起こっても仕方ない部分もありますが、一見するとボランティアをする人にミスが無くても、クレームが発生してしまう場合があります。

どうして、善意でボランティアをしている人にクレームが来てしまうのでしょうか?

クレームをする人の背景には何があるのでしょうか?

1.期待を裏切られた

私が以前働いていた介護施設であった事なのですが、高齢者の施設には近隣でダンスや音楽を趣味でされているような方々が、ボランティアとして来られる事が良くあります。

勿論、プロではありませんので、それ程質の高くない方々もいらっしゃいます。しかし、多くの見ている方々はその辺りを了解している為、不満を感じる人は多くありません。

しかし、一部過度に期待をし過ぎてしまい、目の前で演芸をやっている方にクレームを付けてしまわれるご利用者がいました。

普段から接している職員にとっては、「いつもの事だ」という出来事でしたが、初めてのボランティアさんにとっては、とても辛い体験になったのでは無いかと思います。(もちろん、フォローはしていますが)

このように、期待の裏側には失望があります。同じような事が起こった時、自分だけを責めてしまうような方は、「目の前の方が期待をしただけ」という見方がある事を知っておくだけでも、心の負担は軽くなるでしょう。

2.嫉妬

芸能人が表立ってボランティア活動をしているような時、「偽善者だ!」と言ってクレームを付けるような人は、嫉妬をしている可能性が高いように思います。

もちろん、自分のイメージアップの為にボランティアをしているような方もいるかもしれませんが、全ての人がそのような理由のはずはありません。

自己肯定感が低く、本当はボランティアをした方が良いと思っているけれど、行動に移せていない人は、ボランティア活動をしている芸能人を見て、自分が価値が無いような、負けてるような思いを抱きます。

そのような時、「偽善者だ!」とボランティアをしている芸能人の価値を下げる事で、自分が価値が無いと感じないようにしているのです。

3.我慢への耐性がない

ネットを検索していると、抵抗のある表現ですが「モンスター被災者」という単語が散見されました。

その例として、「味噌汁の味が薄い」「好きなメーカーの靴じゃない」「女性専用の風呂を作れ」等のクレームがあったようです。

現代人は、昔と比べて我慢への耐性が低くなっていると言われています。

介護の仕事をしている関係で、ご高齢の方のの傾聴をする機会が多くありますが、やはり我慢強い方が多いように思います。

特に食べ物の好き嫌いについては、「(戦争中は)そんな事言ってられないからね」という事は、大勢の方がおっしゃいます。

昔と違い多くの場面で我慢をしなくても良い時代になっています。良い事ではありますが、我慢・忍耐というものは薄れているのでしょう。

4.まとめ

3つの背景をあげさせて頂きましたが、共通するのは「悲しみ」「辛い」などのネガティブな感情です。

クレームを言う方には、そうせざるを得ない背景があります。モンスター被災者のような方には、否定的な思いを抱く方が多いと思いますが、おそらく全ての人が同じような家に産まれて、同じような育ち方をして、同じような価値観や信念を持つようになれば、同じような行動や発言をするはずです。

我慢が出来ないようになる環境に産まれ、育って来た事は、その人が選択出来る事ではありません。

カウンセラーであれば、その背景を理解して共感する必要があります。一般の方であれば、そこまでする必要は無いと思いますが、「ああ、クレームを言っているけど、苦しんでいるんだな」とそっと理解を示して、その方の幸福を祈る事をするだけでも、心が少し和らぐのではないでしょうか。

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