マネジメントと傾聴

もうだいぶ前になりますが、「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら」という本が話題になり、ドラッカーの「マネジメント」が脚光を浴びたことがありましたね。
「もしドラ」公式PV

マネジメントとは、様々な資源・資産・リスクを管理し、効果を最大化する手法のことをいいますが、ドラッカーは著書の中で、マネジメントを「組織に成果をあげさせるための道具、機能、機関」と定義しています。

マネジメントの2大役割としてドラッカーは、「①組織が本来の使命を果たせるようお手伝いすること」、「②人に成果をあげさせること」をあげています。

マネジメントにおける傾聴

「マネジメント」は、成果を挙げさせて機能させるという役割を担っており、そのための手法は様々です。何をするか、どうするかに全て指示を出す指示型、目標設定のみを行いあとは任せる放任型、話をよく聴く傾聴型、質問して相手に答えてもらい自分で考え行動できるようにする対話型などです。
どれも固定されたものではなく、最初は放任型から入りうまくいかないと指示型になる、メンバーが落ち込んり、進捗が悪ければ傾聴型になるなど、その時々によってマネジメントのタイプは変化します。今回ここでとりあえげたいのはマネジメントにおける傾聴。タイプで言えば傾聴型マネジメントです。

傾聴型マネジメントのメリット・デメリット

傾聴型マネジメントのメリットはメンバーへの理解度が深まり、メンバーのモチベーションの維持、向上に繋がりやすく信頼関係がより強化される傾向があります。メンバーの話を聴くことで現場の現状もより詳細に把握できたり、大きなミスを防ぐことになる転ばぬ先の杖のようにもなれます。メンバー自らが率先して動くという結果に繋がっていったりもします。ただし、それはあくまでマネージャーに「傾聴マインドがあり、傾聴がうまくいっている」という前提です。
難しいのは特にビジネスの場においては当たり前の話ですが業務遂行が優先されます。そこに相反する感情が出てきてしまうケースがほとんどです。傾聴ではメンバーが何に悩み、困り、停滞しているのかを聴いていきます。そこにはメンバーの個々の感情が出てきます。ビジネスはある種やりたくないことをやることで対価を得ている部分があります。それをいちいち個々の感情など気にしていては仕事にならない部分があります。それがマネジメントを任されているマネージャーであればなおのこと。同じ業務を担当するなかで、業務遂行させるためにどこまでメンバーに寄り添えるか。これは相当難易度が高いと言わざるを得ません。傾聴型マネジメントはマネージャー側のマインドとして、「業務遂行を一旦脇に置いてメンバーの話を聴けるか」が鍵になります。そのマインドに立ちメンバーの話を聴くことが重要です。

傾聴型のもう一つのネックは「時間がかかる、取られる」というところです。傾聴は指示や放任などのように端的に伝えればことが済むものではなく、メンバーの話を聴くことがメインなので、多くの時間を必要とします。業務遂行においてお互いに時間を割くことがなかなか難しいところがあり、かつマネージャー側への精神的負担も大きいものとなります。

理想のマネジメントスタイル

マネジメントを行う上でどのタイプが有効かということではなく、その時々において適切な対応をしていくというのが正解と言えます。傾聴型だけではマネージャー自身が潰れてしまいます。メンバーの信頼関係構築やメンバーのモチベーション維持向上、停滞しているメンバーのケアなどに傾聴型マネジメントは重要です。メンバーの様子をよく観察し、適切なタイプでの対応をしていく。

そのなかでここぞという時や定期的に傾聴する時間を作ることが円滑なマネジメントスタイルです。

理想としてはメンバーが何を大切にしているのかを良く把握しながら業務のなかでコミュニケーションを怠らず、相談しやすい環境を整備しておき、業務遂行していくなかでその時々に応じたマネジメントを行なっていく。

そのために必要なのは日常におけるメンバーへの観察が重要だと言えます。業務遂行において感情は二の次となりやすいですが、業務遂行に活かすのもまた感情です。メンバーが業務に従事することの意味をお互いに共有できていること。変化は常に起きていることを忘れずに注意深く見守りつつ指示しつつ、マネージャー自身がマネジメントにやりがいや意味を見つけていけることがマネジメントの上手くいくコツと言えるでしょう。

3件のコメント

  1. マネージメントにおいてはとても難しいように思います。「傾聴型のみではマネージャー自身がつぶれてしまう」というのは納得です。しかし、マネジメントは人や組織に有益をもたらさなければなりません。そういう点では傾聴会を定期的に開催するという案は非常に良いですね。傾聴会が良い潤滑油になる気がします。

    1. 傾聴会、いーですね!
      多くの社会人が会社と家との往復で休みの日は家族サービスだったりゆっくり休みたかったりと、日々の生活の中である一定範囲の行動範囲に限定され、どんなにネットや本で情報を得ようが、行動が変わらないために決まった世界観がより強くなってしまう傾向を感じます。積極的に色んな人と関わった方がいいと頭ではわかっていながら、そんな余裕はないというのが実情ではないでしょうか。
      そんな中での突破口は、社内における傾聴会になるかもしれません。普段は仕事の話しかしたことのない社内の人と趣味の話で意外な面を発見したり、過去の話のどこかで共通点を見つけて親近感が湧いたり。そんな中で人と人として社内の人達ともっと仲良く楽しくコミュニケーションができたら。
      それってとってもステキな事ですよね!

    2. わーい!
      傾聴会の価値を感じていただいて、ありがとうございます。
      傾聴会は初めての方用のオリエンテーションも用意しておりますので、そちらにまず参加して
      良さを実感していただけたら嬉しいです。

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