傾聴のテクニックを使う際の注意点


うなずき、相槌、伝え返し、要約、共感。これがアクティブリスニングと呼ばれる基本的な傾聴のテクニックと言われています。この詳細についてはこのサイトの「傾聴のスキル」や「傾聴の基本」を読んでいただくのがよいと思います。

傾聴のスキル https://shinri.online/?cat=14
傾聴の基本 https://shinri.online/?page_id=2041

傾聴のテクニックはどれも有効なテクニックではありますが、使い方によっては「逆効果」となることがあります。

それもサイトの中に書いてありますが、基本的にというか根本的に信念やあり方レベルで持っていて頂きたいことをここでお伝えしておきます。

傾聴する相手の話やお互いの関係性によって変わる部分はありますが、このサイトでお伝えしている傾聴とは「何か」と言う部分。傾聴とは「話し手の主観的な世界観と気持ちを理解しチカラに変える事」です。ここをベースにしての注意点を申し上げます。そしてこの記事を読んでいただいている方は、失礼ですが傾聴に関して初心者であったり、まだ自信や経験がなかったり、うまくいっていないからこそこの記事を読んで頂いていると言う前提でお話しさせて頂きますね。

まずは100回。

まず、なんでもそうですが少し練習したり実践したりして「うまくいかない」と悩んでいる方が非常に多いです。悩むことがいけないわけではないですし反省することは大事です。スキルやテクニックというのは実践によって磨かれていくもの。「百錬自得」という言葉がありますが、まずは100回実践してみる。そこでできたこと、できなかったことをチェックしてブラッシュアップする。100回やらずにうまくいかないのは「当たり前」だという認識をもって頂き、100回やってそれでも上達していなかったらそこで初めて悩んで頂きたい、落ち込んで頂きたいと思います。まずは100回。ちょっとした会話でもいい。傾聴を意識して日常会話の中で試せたこと、試せなかったこと、うまくいったこと、いかなかったことをチェックしまずは100回チャレンジしていくことから初めて頂きたいと思います。

信じて「待つ」のも傾聴。

誰かの悩みを聴いたり、相談を受けたり。そういう時に出てくるアドバイス。他の記事でも書いていますが、アドバイスは傾聴には必要ありません。アドバイスがダメだいうのではなく、アドバイスは傾聴の「先にあるもの」だと捉えていただけると良いのかなと思います。ですので傾聴をまずは身につけると決めたのであれば、アドバイスはしないこと。それは同時に相手のチカラを信じることにも繋がります。心に溜まったガスを抜けば相手はそのうち出口が見えてくるチカラを持っているのだと信じて「待つ」のも重要です。困っている相手にその場で解決してあげたい気持ちは出てきてしまうものですが、そこをぐっと抑えて相手を信じることも重要です。

傾聴とは「understand

相手のチカラを信じる。アドバイスしたくなる気持ちの裏にあるのは「相手のチカラになりたい」という気持ちはもちろん、それと共に「その場で未解決なままで終わることへの嫌悪」があります。それのさらに奥にあるのは「何の力にもなれない自分の未熟さへの恐れ」であったり、「あなたに相談しても意味がないと相手に思われることで自分の存在感や価値を下げることへの恐怖」であったり、「相手と比べて相談される自分のポジションが上であることを誇示したい」気持ちの裏返しであったりします。どこかでかすかに相手より自分の方が立場が上のような感覚があり、そしてその関係性を維持したい感情が存在します。「実るほど頭の垂れる稲穂かな」の精神で、相手への尊重を旨とする。傾聴でありながら心の置き場は拝聴ぐらいの感覚がちょうど良いと思います。相手を理解する上で大切なのは「understand」の精神です。相手の「under(下)」に「stand(立つ)」。言い換えれば相手の存在、話、悩みや葛藤を尊重する。

葛藤するのは人生の問題や壁にぶつかってなんとかしようともがきあがくのエネルギーです。それを誰かに相談してまで何とかしたいという想い。その頑張りに敬意を評して接する。そしてその場では解決できなくても相手自身に解決できる力があると信じることが聴く側にとって大切なことだと思います。

感情は天気のようなものとはよく言ったもので、相手が気持ちを聴いて欲しいのだとすれば、それは相手は大雨を降らしたり、雷を落として放電させたりと心の雲をはらしにくるようなものだと捉えてみてはどうでしょう。聴き手はそれをただ受け容れる。受けとめる。それでいいし、それしかできないという捉え方も重要です。心の晴れ間を迎えるときを一緒に見守るのも傾聴です。

結果は相手が創ると信じて「待つ」という姿勢もまた「テクニックとして」もぜひ手に入れて頂きたいと思います。

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