傾聴の難易度

傾聴の難易度

傾聴に慣れてきてもうまくいかないこともあります。逆に初心者でも素晴らしい傾聴ができることがあります。傾聴の難易度は何によるのでしょうか?この難易度の傾向を知るだけでもより良い傾聴をするヒントになります。

 

1.世界観が近すぎる

以外に難易度が高いのが「理解しやすい」「世界観、価値観が近い」と思われる人の傾聴です。子育てをしている人が子育てをしている人の傾聴をするのは一般に「やりやすい」と考えてしまいます。しかし、実際には子どももパートナーも住所も家族構成も違うのでそう簡単に分かるものではありません。

学校を経営していたり、教師をしているとよくわかりますが、一人として似た子はいません。それでも同じ学校にいるというだけで社会全体から見たら似た傾向がある子どもたちのはずです。

教師が見ている子どもたちの差異をもし「同じ」とみなしてしまったらそれは誤解です。その誤解を元に傾聴をしてうまくいくわけがありません。「あなたも(私の子どもと同じで)こうなんでしょ?」と決めつけていることに聴き手が気づけません。傾聴の難易度がどんどん上がっていくのはこういう時です。話せば話すほど相手は心を閉ざし、「決めつけられた」「聞いてくれない」「誰の話をしているんだ」と鳴ってしまいます。

 

 

2.未知の感情

未知の状況は詳しく説明されればある程度理解できるものです。しかし、未知の感情は体験がないと想像ができません。戦争で人を殺す時の気持ちやひきこもっていてベッドから起き上がれない気持ちは体験がないと想像しにくいものです。そういう時に無理やりドラマから人を殺す場面を想像したり、インフルエンザでベッドから起き上がれない時を当てはめたりすると危険です。

同じ方向性見える感情も強度が違えば意味が逆転することさえあります。

起き上がれない苦痛とともに起き上がれないから助けてもらえる喜びがあるかもしれません。同じ方向性でもそのまま強度をあげれば良いわけではないのです。そんな未知の感情を理解したつもりになっていると傾聴の難易度が一気に上がります。

 

3.用心深く謙虚に聴く

「自分に似ているからわかりやすい」と過信せず、「この感情をとりあえず当てはめておけ」と適当な感情を当てはめてわかったつもりにならなければ傾聴はそれほど難しくありません。職業として、初対面の人の傾聴をしている方が企業内や家族の傾聴をするよりも簡単なのはそのためです。初対面だからこそ、過信も当てはめもせずにゼロから積み上げるように丁寧に話を聞くことができるのです。

多くの場合、傾聴の難易度は「わかったつもりになる」ことと関係があります。
基本を忘れずに「わかったつもり」にならないように気をつけながら傾聴をするように心がけてください。

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