強迫性障害に対する傾聴

1.強迫性障害とは

強迫性障害は強迫症などとも呼ばれ、昔は強迫神経症と呼ばれていました。いわゆる神経症です。
英語ではObsessive Compulsive DisorderというのでOCDと呼ばれたりもしています。

強迫性障害は不安障害という病気の一つであり、例えば洗面台が汚れていると感じて何度も何度も洗面台を拭いてしまったり、手が汚れていると感じては何度も手を洗わずにはいられない。外に出るときに何度も鍵をかけたかが不安になって何度も確かめてしまう。など様々なケースがあります。

2.強迫性障害の治療

 現在の強迫性障害の主な治療法は、薬物療法と認知行動療法があります。治療により7~8割の方が改善しているといわれています。ただどちらもすぐに効果が出るというものではなく、根気よく続けることが大切です

認知行動療法は簡単にいうと、自分では気づきにくい考え方の癖にはたらきかけ、その人の問題となっている行動の修正を目指す治療法です。

強迫性障害によく行われる認知行動療法は曝露反応妨害法と呼ばれるものでどんな治療法かというと、不安や恐れを感じる場面を直視してもらい、それを解消するために行っていた行為(何度も手を洗う、確認する)をできるだけしないようにして、それをしなくても不安や恐れは減っていくことを学習するというものです。

3.強迫性障害における傾聴

 曝露反応妨害法は、不安や恐れにあえて向き合うというものなのですが、それを嫌がる人に無理やり挑戦してもらうというわけにはいきません。
そのために暴露反応妨害法についての理解をして頂くことが重要になってきます。

また、不安や恐れを感じる原因は人それぞれ様々なので、「何に対して不安なのか」「日常生活にどの程度支障をきたしているか」などの状況をよく聴いていく必要があります。
不安や恐怖に感じるものにあえて向き合わなければいけない。そこには本人の治療に対する主体性とモチベーションが重要な鍵となってきます。
この曝露反応妨害法などの治療がどれだけ有効かつ効果的に作用するかどうかもまた傾聴が大きな役割を果たします。

どれだけ相手が不安や恐怖を感じているのか。
それはいつからか。
具体的にどういう状況で起こるのか。

相手の状況の詳細を聞きながら相手の不安や恐怖にともに向きあう。どこまで相手がチャレンジできそうなのかの見きわめとそれに対する寄添い。
本人からすれば非常に勇気のいるものなので、それに対するサポートはとても重要です。

ぜひ治療者の方々には傾聴を十二分に発揮して患者さんの治療に活かしていただきたいと思います。

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