カウンセリングを受ける時の注意点

カウンセリングを受ける時の注意点

カウンセリングは明確な形がないサービスです。成果があったような気もするし、余計に傷ついたような気もするし、高い気もする。形がないからこそ注意すべき点があります。

 

注意点 1 解決するのは本人

例えば、ひきこもっている家族がいるとします。その家族自体は家から出たいと思っていないとしたら、その人を就労させるのは途方もなく大変なことです。カウンセラーの役割が本人がやる気になっていないことを成就させることだとしたら、時間が何時間あっても足りません。

カウンセラーがそのひきこもっている家族と関わり、「どうしても働きたいんだ」という気持ちになる手伝いをしたとします。そうなれば、その人は自分で就職先を探して、履歴書を書いて、面接に行くでしょう。もちろん、部分的に履歴書の書き方の相談に乗ったりすることはあるかもしれませんが、「働きたい」という思いで動くのは本人です。

カウンセラーの人が注意しなくてはいけないのは、その人がチカラを発揮できる状態にするのはカウンセリングですが、問題自体を解決するのは本人だということです。

 

注意点 2 ゴールを決める

人生の悩みは尽きることがありません。カウンセリングをする時に注意すべきなのはどこまでいったらひとまず終わりなのかを明確にしておくことです。数回カウンセリングをして、傾聴がひと段落したあたりでゴールについて話し合うことをお勧めします。ベテランのカウンセラーはそのくらいのタイミングのカウンセリングで意識が未来に向くようなアプローチを試み、クライアントさん自身が「こうなりたい」と未来を描けるように促します。

1)「ありのまま」の弊害に注意

ありのままの自分を大事にするという考え方が一部でブームになっていますが、注意が必要です。ありのままとは「成長していない姿」ではないということです。樹木のありのままは大きく枝を伸ばすことかもしれませんし、チーターのありのままはサバンナを走り回ることかもしれません。

アナと雪の女王で「ありのまま」という言葉がよく使われるようになりましたが、エルサは女王であり、恐ろしいほどの強力な魔法使いです。その「ありのまま」と何の努力もしない何もできない一般人の「ありのまま」はあまりにかけ離れています。

ビジネス的なゴールを作る必要はありませんが、「自分は大きく枝を伸ばそう」「自分は走り回ろう」と自分のあり方、未来像を想像して、そこに意図して向かうことはとても大事です。

 

2)何となくではいけない領域がある

何となく勉強していたら、宇宙飛行士になってしまった。とか、散歩していたら、いつのまにかハワイに来てしまったという人はいません。自分で決めて、「困難な道かもしれないけれどやるだけの価値がある」そんなテーマに向き合うから「宇宙飛行士」や「ハワイ」に到達します。

何も決めずに近所をうろうろして、できそうなことにだけ反応していたらいくらカウンセリングを受けても人生は変わりません。

 

注意点 3 素直なフィードバック

カウンセラーといっても人間です。カウンセリングが終わって「今日のはあれでよかったんだろうか?」と心配になったりするものです。人間関係として、相談する人も「今日気づけたこと」「心強かったこと」「困ったこと」などをカウンセラーにフィードバックすることで、より良い関係性が作れるので、カウンセリングの中身が変わってきます。

 

注意点 4 オンラインの相談

電話やインターネットを使ったカウンセリングでは表現方法に制限があります。そのために注意しなくてはいけない点があります。

1)投影

「いいじゃないですか」とメッセージをもらった時に自分に自信がないと「拒絶されたよう」に感じ、自信があると「強く肯定されたよう」に感じます。送られてくるのは文字列ですから、そこに感情が乗ることはありません。つまり、発信側から感情が伝わってこない部分を自分の感情で補ってしまうのです。

高度なカウンセリングという意味ではこの原理を活用するとオンラインの方がより効果的なカウンセリングをすることができます。

 

2)年代

30歳くらいを境目に「対面」よりも「メッセージ」の方が本音を言えるようになってきています。昭和生まれの人たちは対面の方が相手の感情が伝わってくるし、本音かどうかもわかりやすい。と捉える傾向がありますが、いわゆる「ゆとり世代」「さとり世代」のように呼ばれる年代は相手の雰囲気を察して、意見をつい変えてしまうので、対面だと本音が言えません。取り繕った言葉をつい言ってしまうのです。メッセージならば何度も自問自答して、より自分らしい表現を作ることができます。年代によって、オンラインの方が表現できるということもあり得るのです。

 

3)スカイプなどの視線

オンライン画面では相手の顔を確認するための視線と相手を見てますよという表情をするための視線がずれます。画面を見ているとカメラに対しては俯いているように見えるので相手からは「話を聞いていない」と映ります。

オンラインでのやり取りに慣れてきたら、自分が画面を見やすい視線から、相手が見られていると感じられる視線(カメラ目線)に切り替えるとより疎通がしやすくなります。

 

6件のコメント

  1. 昭和生まれの人たちは対面の方が相手の感情が伝わってくる、の言葉はまさにそれだ!と思いました。若い頃はネットもメールもなく文字のやり取りと言えば手紙ぐらいしかありませんでした。
    ネットの出現により加速度的に文字によるメッセージのやり取りが普及して私もメールやチャットを使う機会が増えてそれも好きなんですが、やはり対面して話す方が感情が1番伝わってくるし得に大事な事についてはたとえ緊張してドキドキしようが声が震えようが対面で会話したいと思いますからね。
    でも世代により、とか人にもよりどれがベストのコミュニケーションの手段なのかわかりませんし、対面を無理強いしてはいけないと思いました。

    1. 対面のほうが臨場感があり、コミュニケーションのだいご味は対面の中にもあると思います。私は子どもを接する職業をしているのですが、子どもは「空気を読む」というか、非言語を大切にしているというか、新しい感覚を持っているなと感じます。ラインのスタンプでやり取りができたり、「マジ卍」で気持ちの共有(?)ができていたり、インスタグラムで遠くの人と繋がっていたり。色んなコミュニケーションの手段があるんだなと感じています。

  2. オンラインでのカウンセリングはなかなか難しいものがありますね。会社の中でもメールやチャットの文字でのやり取りであるがゆえに、ニュアンスが正確に伝わらず思いもかけないトラブルにつながることもあります。カウンセリングの場ではこの微妙なところが大事思いますので、受ける方も実施する方も注意が必要ですね。

    1. 確かに、注意点を共有していただき、ありがとうございます。オンラインのカウンセリングの難しさ、確かにありますね。お互いにオンラインであるということを忘れずに、人の心を傷つけないように気を付けていきたいと思います。

  3. 「ゴールを決める」のが大切という話は分かるのですが、「誰が」決めるべきなのでしょうかね。私の場合、カウンセリングを3ヵ月ほど続けたタイミングでゴールをどう設定したらよいか相談したのですが、話をはぐらかされ対症療法の話ばかりされたことがあり困ったことがありました。

    1. 「誰が」ゴールを決めるべきなんですかね。
      私は「自分が」ゴールを決めることかなと思いました。
      対処療法の話ではゴールを決めることはできないですよね。
      それでは、Peteroさんが困ってしまうのもうなづけます。

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