カウンセリングスキルが低い人の特徴

カウンセリングスキルが低い人の特徴

カウンセリングのスキルにはいろいろなものがあります。同じように学んでも身につく人とつかない人がいるのはなぜでしょうか?スキル習得のコツについてまとめてみました。

 

1.現場の匂いのしないスクール出身

野球のスキルが上達するのに欠かせないのはキャッチボールでしょうか?素振りでしょうか?

大事なのは「次の試合に勝つ」「日本一になる」「あの選手を攻略したい」という具体的な目標、現場です。講師から教材から講義内容から現場の匂いがしているでしょうか?「先生は1日、何人くらいのカウンセリングをしているんですか?」と尋ねてみてください。現場がある先生は教えているスキルを現場で日々使っていますから、その感覚を教えてくれます。逆に現場がない先生は知識として知っていること、ひどいと原稿そのまま棒読みしているので伝わってきません。

道を極める時に大事なのは師匠選びです。

1年かけて師匠を探し、9年修行するよりも
9年かけて師匠を探し、1年修行したほうが学びが深くスキルも上がります。

 

2.スキルの本質がつかめていない

すべての心理療法がやっていることはほぼ同じです。抽象度が違う。使う語感が違う。5W1Hの軸が違う。スキルの表面しか見ていない人は「ゲシュタルト療法」「タイムラインセラピー」「フォーカシング」「イメージワーク」「認知行動療法」・・・全部別々のスキルに見えるかもしれませんが、本質的にはすべて同じです。

なぜ、スキルの本質がつかめないかというと表面的な理解だけで次のスキルに手を出すからです。傾聴だけでも十分に「ゲシュタルト療法」「タイムラインセラピー」のような効果を出すことができます。傾聴のスキルの本質に到達している人は「ゲシュタルト療法」の本質と大して変わらないことに気づきます。

心理療法が「人の心を変えるスキル」だとしたら、「映画」「演劇」「音楽」「お笑い」「営業」「恋愛」すべて心理療法であると言えます。「お笑い」を極めた人は良い映画監督になれたり、恋愛が上手だったりします。すぐれた営業マンは時として優れたカウンセリングスキルを発揮することもあります。

ひとつのスキルを深める。これがカウンセリングスキル全体を向上させることにつながります。

 

3.カウンセリングにクライアントがいない

9割のカウンセラーは自分のためにカウンセリングをしています。カウンセリングを観察していると知らず知らずのうちにクライアントさんを「クライアントはこうあるべき」という形にはめてしまいます。

「今日はどんなお悩みをお話ししますか?」

「今日は調子が良いのでお悩みということでもないんですが」

「調子が良くて悩みがないという悩みなんですね!」

これは実話ですが、このカウンセラーはクライアントに悩んでいてほしいようですね。

コンテントフリー(話の中身に関係ない)アプローチをする心理療法を除けば、傾聴はすべてのカウンセリングの基礎中の基礎です。しかし、初対面で10分ほど話をしたら、「前世療法」の誘導を始めてしまうカウンセラーは相手のことが理解できているのでしょうか?このカウンセラーはクライアントさんの役に立ちたいんではなく「前世療法」がやりたいのです。そこにクライアントさんはいません。

クライアントさんの訴えによっては「前世療法」が最適ではない場合もあります。

大事なのはカウンセリングスキルではなく、クライアントさんをしっかり理解するスキルです。

 

4.世界が狭い

自分に効果があったスキルだから世界中の人に効果があるはずだ。

と、なぜ思うのでしょうか?世界が狭いからです。

人はそれぞれ独自の人生を歩み、独自の経験をしてここまで生きてきています。偏差値75の人と25の人とアプローチは同じでしょうか?小学校2年生と5年生のアプローチは同じでしょうか?同じわけがありません。

  • 目を閉じたらイメージがパッと浮かべられる人がいます。
  • 目を閉じても全くイメージが出てこない人もいます。

 

  • 右利きの人がいます
  • 左利きの人もいます

このような違いは無限にあります。

「風景構成法」という絵を使ったアプローチをする人が気づかずにやっているミスがあります。それは左利きの人の過去を未来だと見立ててしまうことです。左利きの人をよく観察していると手以外の部位の左右の使い方も逆になっている人がいます。

風景構成法では右が未来で左が過去のように見立てますが、これがそもそも左利きの人の一部では逆です。

 

カウンセリングスキルの使い方、応用のしかたはすべてクライアントさんによります。傾聴をして、その人の特徴を詳細まで理解しないとカウンセリングはうまくいきません。

 

5.妄信されてしまうリスク

一番怖いのは悩んでいる人は最初に教えてくれたカウンセラーに懐きます。その人がどれだけ世界が狭くて間違っていてもです。

そのことを自覚して、常に自分自身の世界を広く、世間にさらしておくかが大事なポイントと言えます。

 

 

13件のコメント

  1. 優れた営業マンは時として優れたカウンセリングスキルを発揮する、正にそんな人が私の周りにいます。自分の周りにいる人にいつも敏感で、困っていたり、元気がなさそうな人に、いつも心と笑顔を配り、自ら人の間に入ってその場が円滑になるように声をかけたりしています。その人は営業マンであって、カウンセラーではないのですが、その人のおかげで周りの人が救われているので、その人のやっていることはカウンセリングだなぁ、と思います。こんな人がいろんな心理療法を勉強したら、素晴らしいカウンセラーになると思います。やっぱりカウンセラーって、まずは「ありかた」だなぁ、と思います。

  2. 大事なのはカウンセリングスキルではなく、クライアントさんをしっかり理解するスキルです,
    の言葉には日常会話にもそのまま当てはまると思いました。
    いくら話術が優れていても語彙力や表現力が豊富でも、独りよがりの会話ではいけませんし相手の事を思い、理解して会話する事が大事です、それを無視すれば相手の心には言葉も届きませんし、知識や語彙力が厭味ったらしくさえ感じさせてしまう恐れもありますからね。

    1. 確かにそうですね。
      日常会話でも相手の心に届く接し方ができたらいいですよね。その秘訣が傾聴にはいっぱい隠されてそうですね!

  3. こうあるべき、こうするべき、という固い思考の人いますよね。
    またその人の世界が狭くなっているというのもよく分かります。
    その分野に詳しくてもその効果は人それぞれ。育ってきた環境も性格も皆違いいますから。

    自分を過信せずにいつまでも学ぼうとする姿勢のある人が高いスキルを身につけられるのだと思いました。

    1. ですね!
      こちらには自分を過信せずにいつまでも学ぼうとする姿勢のある人がいっぱいいると思います。そういう方が学びあえる場がここにできているので、ここで、みんなで成長していきたいですね。

  4. 3で言うように、たしかに自分のやりたいことを押し付けることがカウンセリングではないですよね。
    完全に自分の例ですが、友人などに相談される時に、自分の知見に収めてアドバイスしたり、無意識に誘導していたんだなと反省しました。
    上手に聴いている気になっている時点でもう相手がいないことと同じだったんですね。
    興味があってこの記事を読みましたが、すごく勉強になりました。

    1. 「上手に聴いている気になっている時点でもう相手がいないことと同じだったんですね。」名言ですね!
      相手がいてこその傾聴や会話だということを、匿名さんのコメントで気づくことができました。これから一緒に勉強できたら嬉しいです。

  5. プロとしてクリニックに勤務しているカウンセラーであっても、妄信するのは危険ですね。私の通ったカウンセリングでも、辛くなったら過去から目をそらせと対症療法の話しかされなかった思い出があります。
    この記事で思い当たった気がします。失礼ながら「カウンセリングスキルが低いかもしれない」と疑うことも必要だったと気付かされました。

    1. 確かに、カウンセリングスキルが低い人に当たってしまったと思うと、辛さが軽くなるかもしれませんね。
      私たちはカウンセリングスキルが高い人が増えてくれたらと思って活動をしています。

  6. すべての心理療法がやっていることはほぼ同じだというのは、本当に目からうろこが落ちる思いでした。
    何冊もの本を読んで勉強したつもりでしたが、言われてみれば確かにその通りで、わたしは結局なにもわかっていなかったんだと気づかされました。ありがとうございます。
    本質をより深く理解できるように頑張っていきたいです。

    1. 何冊も本を読んで勉強されたんですね。
      その熱意や思い、尊敬いたします。
      こちらは、できる限り本質を分かりやすくお伝えしようと思っているので、私たちも頑張ります!

  7. 今日の勉強✎📓

    💛傾聴、その人の特徴を詳細まで理解する。
    →聴いてほしいのか、ただ言ってるだけなのか、話していてもいろいろな気持ちがある。
    聴いてほしいを逃したり、クライアントに悩んでほしいとなってしまう。
    何を求めているのかな?どういう気持ち?の視点が大切だと思う。この思考回路の強い人は、コミュニケーションうまいなと感じる。
    💛心理療法が「人の心を変えるスキル」だとしたら、「映画」「演劇」「音楽」「お笑い」「営業」「恋愛」すべて心理療法であると言えます。本質的にはすべて同じ。スキルの本質がつかめていない。表面的な理解だけで次のスキルに手を出すからです。ひとつのスキルを深める。
    →人の心を変えるスキルか・・・なるほど。
    カウンセリングってエンターテイメントみたいって思ったことあるけれどそうなんだ。
    「人の心を変えること」ってどんなこと、スキルみたいなのにはどうなものがあるかな?
    私と周りに人をよく見て、「人の心を変えること」に意識して生活してみようと思った。
    今、思いついたのは、私は、(o^―^o)ニコ(o^―^o)ニコしている人が近くにいると、いい気分になる。落ち着く。
    いろいろみつけてみようと。
    今日もいい気づきができました。どうもありがとうごうざいます。

  8. カウンセリングの勉強をしている全ての方に読んで頂きたい内容ですね。特に1は身を持って体験しているので、首痛めるんじゃないかってくらい頷きました。

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